台風19号被害は防げなかったのか


来年台風19号クラスがきたら、さらに被害は増えるのではないでしょうか。
 

令和になり初めての大型自然災害だったのでしょうか。
10月12日、13日に上陸した台風19号は
東日本大震災とはまた異なる災害ではありますが多くの爪痕を残していきました。

近所に住むおじいさんの話では、昭和61年8月6日に上陸した台風よりも被害は大きかったらしく、人生80年の中で最大に大きな台風だったそうです。
公共のインフラ整備が日々行われている中で、防げなかったことなのでしょうか。
 

11月24日現在では、死者行方不明者の数が102名であるそうです。これを多いととるか少ないととるかは人それぞれでしょう。

個人的にはやはり非常に多いと感じております。
地震などの事前に予期ししにくいそれとは違い、台風の場合は3日程前から予報されており、気象庁でも必死の呼びかけを常時行っていたように感じました。
それなのに100人以上の人命が失われました。

宮城、福島の被災が全国でも上位なのですが、8年前にも東日本大震災があったばかりで、「台風も別な県にすればいいのに。」と思ってしまいました。
私に限らず両県に住んでいる方はこう思った方も多いのではないでしょうか。

今回被害の大きかった福島県いわき市では、東日本大震災の時も甚大な被害を受けました。
山に囲まれた東北の中では、冬は非常に暖かい特徴を持つ、平野部の広い、海辺の町で、東北の湘南と呼ばれるほどです。
東日本大震災の時はその海抜の低さが仇となり津波で飲み込まれてしまいました。
そして今回は大雨による山からの水と、それを受ける河川の許容量が超えてしまった。
震災の教訓から、沿岸部一帯には防災無線が完備されていたらしいのですが、山に近い集落には防災無線が無かったらしく、避難できなかった方もいたそうです。
なぜ山間部には防災無線を設置しなかったのか。
なぜ土砂崩落を未然に防いでいなかったのか。
お金の問題なのか、人為的問題なのか。
 

今回の大雨での土砂崩落の個所数は全国950か所というデータがありますが、自分の周りで発生した状況を考えても、950どころの話ではないと思います。
私の家から半径5㎞圏内でも、数十か所は見つけられました。

未だに山間部は、被害の調査すら実施されていない箇所があるでしょう。
大きな土砂崩れはヘリやドローンを使って調査することが可能ですが、それは人家がある場合であり、無人の過疎地や山間部にまで調査の手は回らないでしょう。
ボランティアも沢山被災地に来ているし、被害にあった住宅の片付けなども順調に進んでいると感じています。

しかしながら根本的な土砂崩れの対策はもとより、調査もできないのは建設業に関わる人員的な不足問題にあると思います。

限られた人的資源であれば、優先順位が付けられて当然です。被災者の救助や支援、道路の補修などに人員を割くのも勿論理解できます。

私が思うには多くの土砂崩れの原因として、山の管理不足が挙げられると思います。
現在、多くのスギ花粉に悩まされている方がいらっしゃるように、山の多くに杉の木が植えられておりますが、間伐と言って適当に大きく成長した大木は木と木の間隔を空けて成長させないと、お互いが太陽を求めて、上へ上へと成長していく、その結果細く長く根が浅く、そして倒れやすい木が出来上がってしまいます。

倒れにくい木を作るには、程よく間伐をして間引きし、地上部付近に十分な日光を当てる必要があるのです。それが現在は出来ていない山が多すぎます。

間伐をせず、強風により倒れてしまった木は、河川の上流部や山間部の道路などを簡単に塞いでしまいます。
実際に台風19号のニュースなどでも、道路や川や橋などに木が引っかかって、そこから水が溢れている映像を見たのではないでしょうか。

どこかの誰かが、「川を直線にすればいい」とか「ダムを無くせばいい」などいろいろな事を論じているようですが、根本的な山の管理が出来ない状態で何を論じても始まらないのです。
私有林、国有林ともに起きていることで、当然費用的なこともありますが、先ずは死に山を何とかしないといけません。

そのためには建設業、林業従事者が圧倒的に足りていないのです。
現在、林業従事者は林野庁試算で全国に約4万人。これが昭和40年代には16万人も従事していたというのですから実に4分の1に減っているのです。
単純計算で50年間で16万人が4万人だとすると、あと2年で働く人がゼロになりますね。これは大変です。

どれだけ宅地が増えているといっても、山の面積はそう簡単には無くならないし、むしろ木は成長しているはずですよね。
 

なぜ林業従事者がこれだけ減ったのか。
一つは商いとして成り立たないから。安い輸入木材を使った住宅建築がもはや主流の現実、一昔前のように、「我が家の大黒柱は」なんていう、木造住宅の品質低下はあると思います。
ローコスト住宅が主流の今、わざわざ高い金額を出してでも国産木材で家を建てたいという方はごく少数派でしょう。
林業経営者が減るのは当然ですよね。

二つ目には、いわゆる3K職場の代表格だからでしょうか。
危険、きつい、汚い。の3拍子がそろっています。女性の林業進出などは、かなり考えにくいかと思います。
 

建設業界全体が人手不足なのは皆さん知っての通りではないでしょうか。
しかしこのまま進むと、台風の後片付けや調査もその通り、人間がいなければ成立しない産業は、何とかしないと更なる被害を生み、自分に返ってくる。

個々の事業主が、資本主義の現実に合わせて商売するのは大切なことですが、やがては生活までも脅かすような問題が潜在的にあるのならば、国を挙げて対応していかないといけない問題なのではないでしょうか。
そろそろ、そういう時期に来ていると思うのです。
 


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